6月3日（火）「中学SDGs社会見学」を実施しました。今年度も昨年度に引き続き、SDGsのテーマに沿った縦割りグループでの探究活動の一環として行いました。生徒たちは自分たちの探究テーマに適した見学先を話し合い、自主的に決定し、当日は各地で学びを深めました。

 

【SDGs No.2「飢餓をゼロに」】

このグループは、午前中に「カルビー」、午後には「オタフクソース」を訪問しました。「カルビー」では、徹底した衛生管理や商品の開発にかける工夫、企業の歴史について学びました。「オタフクソース」では、お好み焼きづくりを体験し、工場やミュージアムの見学も行いました。お好み焼き作りが初めての生徒も多く、楽しみながら食文化について理解を深めることができました。事前に準備していた「フードロス」や「リサイクル」についての質問に対しても、各企業の方から具体的な取り組みを紹介していただき、充実した学びとなりました。

 

 

【SDGs No.5「ジェンダー平等を実現しよう」】

このグループは午前中に、公益財団法人広島県男女共同参画財団（エソール広島）を訪問し、日本および広島県のジェンダーギャップの現状や、身近に潜むジェンダー課題について学びました。午後はサンフレッチェ広島を訪問し、「スポーツとジェンダー」をテーマにしたワークショップに参加。スポーツの場でのジェンダー平等について考えるとともに、自分たちにできることを見つめ直す貴重な機会となりました。

 

 

【SDGs No.9「産業と技術革新の基盤をつくろう」】

このグループは午前に造幣局広島支局を見学し、貨幣の製造工程や精密な技術を間近に見ることで、日本の経済を支える基盤への理解を深めました。午後にはマツダスタジアムを訪れ、普段は立ち入ることのできない球場の裏側を見学。プロ野球という一大産業を支える多くの職種とその重要性について学びました。

 

 

【SDGs No.11「住み続けられるまちづくりを」】

このグループは竹原市の町並み保存地区を訪問しました。ガイドの方の案内のもと、歴史ある街並みや建築の特徴について学びました。古民家がレストランやホテルとして再活用されている現状を見学し、伝統と現代の融合による持続可能な地域づくりの大切さを実感しました。

 

 

 【SDGs No.14「海の豊かさを守ろう」】

このグループは蒲刈町の県民の浜で、古代の藻塩づくりを体験しました。ホンダワラを使って海水から塩を取り出す工程を体感し、伝統と自然のつながりを学びました。午後には、瀬戸内海が抱える環境問題に関する講義を受けた後、雨上がりの砂浜でビーチクリーン活動も行い、環境保全への意識を高める一日となりました。

 

 

【SDGs No.16「平和と公正をすべての人に」】

このグループは大久野島の「毒ガス資料館」を訪問しました。かつて地図から消された歴史を持つこの島で、戦争と化学兵器の影響、そして日本人労働者の被害について学びました。見学後には、観光に訪れていた方々に事前に準備した質問を用いてインタビューを行い、異なる視点から平和について考える機会を得ることができました。

 

 

今回の社会見学では、どのグループも豊富な資料やデータを得ることができました。今後の総合的な学習の時間で、それぞれの学びをさらに深め、探究活動へとつなげていく予定です。各見学先の皆様には、貴重な学びの機会をいただき、心より感謝申し上げます。