SDGsへの取り組み

Sustainable Development Goals

武田の「SDGs宣言」

1967年(昭和42年)に創設された 武田中学高等学校の《建学の精神》は「世界的視野に立つ国際人の育成」である。
この「世界市民」を目指す学校の基本方針に則り,今年度より本校は「持続可能な世界の構築を目指すSDGs」達成に向けた活動の実践校となることを宣言する。(~2030年)

学校創設時の「世界市民」に込められた意味は「日本人の欠陥である島国的世界観をなくし,高度化していく社会にふさわしい善良にして有為な人間となる」であった。これを今日的な言葉で読み替えると「世界市民」とは「世界を視野に入れて思考・行動する人」であり,「時代の変化に対応した知識や経験を身につけ,それを社会や世界のために使える人」となる。
このように,建学当初から武田が目指してきた生徒像は,2015年に提唱されたSDGsが目指す〈誰も置き去りにしない持続可能な世界の構築〉に向けて求められる人間像と一致する。
そこで武田では,「世界の諸問題を自分の事として捉え行動していく生徒」=「世界市民」の育成を教育指標として,教育活動の様々な局面で「他人との関係性,社会との関係性,自然環境との関係性」を認識し,社会の抱える課題の解決に繋がる新たな価値観や行動を生み出すことのできる生徒を育てる。

 

SDGsSustainable Development Goals持続可能な開発目標

2030年までに先進国,新興国,途上国,国,企業,NPO,個人といったあらゆる垣根を越えて協力し,より良い未来をつくろうと国連で決まった17個のゴール・169のターゲットから構成された国際目標のこと。
2015年9月に国連で採択された。

持続可能な開発目標(SDGs)とは

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。
持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。
SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

今年度の取り組み

  • SDGsカードゲーム2030 (SDGs Week)

    5月27日からの一週間,全校生徒が「SDGsカードゲーム2030」を体験しました。ゲームによって世界の現状と私たちとの関わりが明らかになり,自分たちに何か出来ることはないか,と考える時間になりました。
    生徒たちは「持続可能な社会の実現」という大きな目標に向けて,これからSDGsについて考えていくための「ものさし」を手に入れたようです。

  • 横断型授業

    7月第1週,高校1年生全クラスに向けて「食について考える~SDGsでつなげて考える1週間」と題する横断型授業が行われました。
    現代文・保健・家庭科・英語,4つの教科で,食品ロスや貧困,健康を作る食事,途上国や災害時に必要とされている食など「食」について様々な角度から考えました。

  • 委員会

    それぞれの委員会で,SDGsの観点からこれまでの活動を見直したり,新たな活動ができないかを探っています。
    調べ学習用にSDGsに関する本をアイコンとともに展示する(図書委員会),SDGsのアイコン入り「一言多い」(美化委員会・生活委員会)ポスターを作成し啓発活動を行う,など。毎月行われる生徒例会で委員会からの発表や報告ができることを目指しています。

  • 武田祭

    模擬店・展示を行う団体ごとに「私たちのSDGs宣言」を考え,武田祭当日には関連するゴールのアイコンとともに開催場所に掲示しました。
    「昨年はプラスティック製容器を使いましたが,今年は木製のスプーン・コップを使用します!」(硬式野球部 模擬店),「女子のイメージが強いクラブですが,男子部員の活躍も見てもらい,男性にも興味を持ってほしいです」(茶華道部 模擬店)など,生徒たちの決意が表れました。

  • 高校総合学習

    高校1年生は「広島の中の私」,高校2年生は「アジアの中の私」を大きなテーマとし,グループに分かれて探求学習を行っています。
    グループごとに,17のゴールに関わる課題を自分たちで設定し,1年生は広島について,2年生はアジアの国々と日本との比較によって現代社会の問題を分析し,自分たちなりの解決策を考えます。
    3学期にはプレゼン発表を行う予定です。

  • 中学校調べ学習/道徳

    中学生全員が6つの縦割り班に分かれ,SDGs6つのゴールについて調べ学習を行っています。図書室の文献やiPadを使っての調べ学習,大学の先生による講話等を経て,11月には,プレゼン発表を行う予定です。
    また,道徳の授業では,「思いやりの連鎖」の学習を「17パートナーシップ」とからめて,生徒たちが台本を考え動画作成を行いました。

  • 生徒によるプロジェクト

    SDGsに関わる生徒発のプロジェクトも生まれています。
    1.ペットボトルキャップの回収
    ~武田祭でエコキャップアートを作る~

    全校に呼びかけ回収箱も作成。エコキャップを武田祭後は業者へ送付することで,途上国へワクチンを送る運動に参加しています。

    2.クラスTシャツをフェアトレードの製品に
    中学3年生が,クラスTシャツをフェアトレード製品で作成しました。通常のクラスTシャツより値は張りますが,フェアトレードの商品を購入する必要性について考えました。Tシャツの前面に描いた鳥のイラストには,よく見ると英語で書かれた17のゴールが全て入っています。

    3.子供服の回収
    UNIQLO・GUの「”服のチカラ”プロジェクト」に参加し,広く保護者にも回収を呼びかけています。回収は11月まで行い,レポートを作成し提出します。

  • アイコンによる啓発

    教室に掲示している案内や要項にアイコンが付されているだけでなく,アウラ寮や進路指導室など,校内様々な場所でSDGsのアイコンを見ることができます。

これまでの取り組みは,こちらのパンフレットからより詳しくご覧いただけます。