中学校の総合学習では、SDGs(持続可能な開発目標)について、グループごとにテーマを設定し、探究学習に取り組んでいます。
今回、SDGs Goal 17「パートナーシップで目標を達成しよう」をテーマに活動するチームは、「パートナーシップを築くこと」をテーマに調査を進めています。
その中で生徒たちが着目したのが、地域の人やお店、生産者同士を「食」を通してつなぐことです。東広島市内の農家さん、精肉店さん、そして今回訪問させていただいた「ごはんや 笑」さん。それぞれが持つ思いや強みをつなげることで、新たなパートナーシップを生み出すことができないか――。その可能性を探るため、生徒たちは店長の岡本妙子さんへのインタビューに挑みました。
「ごはんや 笑」さんには、子どもから高齢者まで、地域のさまざまな世代の人たちが集まり、一緒に食事を楽しめる場所をつくりたいという思いが込められています。地域全体で子どもたちを見守り、子育てで忙しいお母さんがリラックスして食事を楽しめ、高齢者がわいわい楽しい時間を過ごせる温かい居場所を目指してお店を始められたそうです。
店名の「笑」には、料理を食べた人に笑顔になってほしい、食卓を囲みながら楽しい時間を過ごしてほしいという願いがあります。料理はできる限り手作りにこだわり、彩り豊かな小鉢など、一つ一つ心を込めて準備されています。
料理を作る際に大切にしていることについて、岡本さんは「食べる人に元気になってほしい、健康になってほしい」という思いを語ってくださいました。料理のおいしさを生み出すものは技術だけではなく、相手を思いやる心や愛情こそが、何よりも大切な“調味料”なのだと教えていただきました。
そして今回、岡本さんはインタビューに訪れる生徒たちのために、朝から心を込めて「生チョコレートケーキ」を作ってくださいました。濃厚でとてもおいしいケーキをいただきながら、生徒たちは岡本さんの温かいお心遣いに触れ、まさに「愛に包まれる」ようなひとときを過ごしました。岡本さんがお話しされていた「食べる人を思って料理を作る」という言葉を、実際に味わいながら感じることのできる貴重な時間となりました。

また、お客様から「おいしかった」「また来ます」と声を掛けてもらうことが、料理を続ける大きなエネルギーになっているそうです。料理を食べてくれる人、支えてくれる家族、そして地域の方々への感謝を忘れず、さらにおいしい料理を届けたいという思いが伝わってきました。
さらに岡本さんは、将来、安全で健康的な野菜を育てる人々とつながり、その野菜をお店の料理に使用していきたいという夢も語ってくださいました。「食を通して多くの人を健康にしたい」という岡本さんの思いは、今回生徒たちが探究している「パートナーシップ」というテーマとも深くつながるものでした。
農家さんが育てる農産物、精肉店さんが届ける食材、そして、それらをおいしい料理にして人々へ届ける「ごはんや 笑」さん。それぞれが単独で活動するだけでなく、お互いの強みや思いをつなげることで、地域に新しい価値を生み出すことができるかもしれません。今回のインタビューは、生徒たちにとって「パートナーシップで目標を達成する」とはどういうことなのかを、身近な地域の中で具体的に考える貴重な機会となりました。
インタビューの中で、生徒たちに向けて、「人は誰も完璧ではないので、できないことがあっても自分を否定しないでほしい。一人一人がかけがえのない大切な存在である」と、温かいメッセージもいただきました。
今回の訪問を通して、生徒たちは、料理を作ることは単に食事を提供することではなく、人を思いやり、人と人をつなぎ、地域を笑顔にする営みであることを学びました。そして、異なる立場の人たちがそれぞれの強みを生かしてつながることが、地域の課題を解決し、新しい可能性を生み出す第一歩になることを実感しました。
今回のインタビューで得た学びをもとに、生徒たちは今後、農家さん、精肉店さん、「ごはんや 笑」さんをつなぐパートナーシップの可能性について、さらに探究を深めていきます。
お忙しい中、生徒たちのために心のこもったお話とおいしいケーキをご用意くださった岡本さん、本当にありがとうございました。
皆様もぜひ「ごはんや 笑」を訪れ、岡本さんの愛情がたっぷり詰まったお料理と温かな空間を味わってみてください。




