現在、Global Studies Course (GSコース)1年生は「広島学」の授業でハワイと広島の関係について学んでいます。「ハワイ」と聞けば、華やかで美しい、楽しいイメージを持っている生徒がほとんどでしたが、実は明治時代から昭和にかけて、日本とハワイ王国の移民協約による官約移民として多くの人々が海を渡り、ハワイに移住してサトウキビ栽培を主とする農業に従事されました。特に広島からの移民者の数は日本で一番だったそうです。移民の方々の当時の暮らしぶりは、現在の私たちが持つハワイのイメージとは対極にあるものであり、様々な苦労をされながらも、勤勉に働かれていたそうです。
今回のフィールドトリップでは、16歳の時に渡米し後に貿易事業で成功を収めた福元長右衛門氏が1928年に建設した旧福元邸を再生活用した、山口県大島郡周防大島の日本ハワイ移民資料館へ訪れました。ここ周防大島からは5000人以上がハワイに移住されたそうです。生徒たちは、ハワイから帰国された町民・ご家族の方やハワイ州オアフ島にあるビショップ・ミュージアムから寄贈された収蔵品や当時の生活道具を食い入るように見つめていました。ガイドさんに積極的に質問をしたり、ウエッジウッドのレンジやアイスクリーム製造機、グラデーションの美しいタイルに囲まれた五右衛門風呂、ハワイの日本語の教科書を見ながら、当時の人々の生活の様子を少しだけ感じ取ることができました。
日本ハワイ移民資料館のHPはこちら
昼食には周防大島のハワイアンレストラン「アロハオレンジ」で名物の「ギャング丼」などハワイアンフードを堪能し、復路には国指定文化財である岩国の錦帯橋にも立ち寄りました。本日の学びが来年夏のハワイ修学旅行で活かせるよう、更に学びを深めていきます。GSコースはこれからも机上の学びに留まらず、フィールドに出て生の声や生の教材に触れる体験を展開していきます。