8月5日(土) 三重県が主催する「平和に関する企画展2023~県内高校生と広島県の高校生による活動発表会」に本校3年GSコースから大田彩愛さん(松賀中学校出身)、黒川彩姫さん(竹原中学校出身)、東風青空さん(白岳中学校出身)が参加しました。
三重県は平和学習に関して広島県との交流を行っており、一昨年度は崇徳高校、昨年度は基町高校と交流し、今年度はGSコースの特色カリキュラムである『平和学』や『広島学』に着目して頂き、派遣依頼を頂きました。
広島育ちの高校生からすると三重県の詳細な位置や行き方もイメージがわかず、新幹線や特急列車から見える景色や、聞こえてくる言葉の違いに刺激を受け、改めて「広島以外の日本を知る」という副題も込めた参加だったようにも感じます。
企画展では発表会の前に津市の空襲の被害に関する展示を見たり、津市での空襲を経験した亀井カノンさんのお話を聞いたりして「戦争の被害は広島、長崎だけではなく日本各地で悲しい事態をもたらした」ということに気づかされました。
その後は三重県立飯野高等学校の生徒さんが総合学習の一環で行っている『広島×〇〇 プロジェクト』の発表を聞きました。「戦時中の子どもたちの生活」や「戦争と女性」という観点から新しい見解を示しており、広島サイドの私たちも新しく気付かされることもありました。特に「広島にお好み焼きの文化が広まったこと、そのお店には“〇〇ちゃん“という名前が多いこと」に関する説には参加者一同刺激を受けました。(下の写真の2段目、3段目の写真は、それぞれ2枚ずつ掲載しています。)
本校の発表では先述した「平和学」「広島学」を中心に彼女たちを含むこれまでのGSコースメンバーが学んできたことや「知るだけじゃない“考える“平和学習」について、培ってきたプレゼンテーション能力を存分に発揮して堂々たる発表を見せてくれました。その後の2校交流会ではお互いの平和学習について気づいたことを伝え合いました。
大田さんは「広島と三重の“平和学習“の違いがあるように“平和“に対する正解はひとつでは無い。貧困による差別や性差別など一人ひとりが興味のあるところから平和に向けて動きだしてもらいたい。」、黒川さんは「平和学習は“被害者“の立場にかなり焦点が当たってしまうことがあるが、“加害者“の立場にも立ち、その原因を探ることが本当の平和への道筋だと思う」、東風さんは「世界を考えると大きすぎるかもしれないが、身の回りの人のことを知り、些細な喧嘩や諍いを無くす努力も立派な平和学習だ」とこれまでの平和学習から学んだことを三重県の多くの方にむけて、熱く語っていました。会終了後も亀井さんを初め、3名が行った発表に心を打たれた多くの人が彼女たちを取り囲み、感謝の気持ちを伝えていました。最後は津市での空襲を耐え抜いた大イチョウの木に平和への思いと今回の交流でできた新たなつながりへの感謝の気持ちを込め、津の街を後にしました。
その後は伊勢神宮両宮を巡り、来る受験戦争を平和的解決に導けるようそれぞれの思いを託していました。
本校の活動が県内のみならず離れた場所まで届き、このような交流の場を頂いたこと、そしてその実施に対して様々な方々のご協力を賜ったことに深く感謝致します。
コロナウイルスの脅威はまだまだある中ですが、規制が緩和されつつあるこの状況で、多くの方々との交流が生徒たちの良い経験となり、本校がより一層「アクティブな学校」として評価されるよう精進致します。
本企画参加者の保護者の皆様をはじめ、ご協力頂いた皆様ありがとうございました。