5月1日(金)アメリカ合衆国カンザス州ヘイズ(Hays, KS)にある,ヘイズ高等学校のフェンウィック先生(Ms. Codi Fenwick)の「時事問題Ⅰ」の授業を選択している12人と,サウザー先生が担任をする武田高校グローバルスタディーズ3年の12人生徒がZoomを使って在宅ディスカッションを実施しました。Zoomを使った今回の国際ディスカッションでは,COVID-19が世界中のすべての人にどのように影響しているかに焦点を当てました。日米の生徒たちは,バーチャルな小グループで集まり,お互いに質問と回答を交わすことができました。
COVID- 19が生徒たちに与えた影響の類似点としては,自宅待機指示,スポーツをする機会の喪失,政府による支援金以外にも,イースト菌酵母,トイレットペーパー,特定の食品などの多くの製品が不足というものもありました。学校教育が受けられないというストレスもあると両国の生徒たちが述べていました。生徒たちの両親の多くは家の外で働き続けていますが,幸いにも失業した家族はありませんでした。
今回,この10代の若者たちは自文化を比較する機会もありました。日本の生徒は18歳になるまで車を運転できず,高校3年間でほんの短い3回の休暇だけで通年学校に通います。カンザス州の生徒は日本より若い年齢で運転できることを武田生は知ることができました。ヘイズ生は現在移動が制限されていますが,日常的に屋外へ出かけることには少し自由があるようです。さらに,カンザス州では多くの人々が自分の銃を持って狩猟に出かけたり,湖で釣りをします。日本にある武田高校は広島市の近くにあり,山々に囲まれています。カンザス州のヘイズは草原と農地に囲まれています。
大きな 文化的な違いは,メディアと政府をどのように受け入れるかでした。日本人と違い,アメリカ人は懐疑と批判を自由に口にします。メディアでは,COVID-19の影響により世界中で差別が起こっていると報道されていますが,この高校生たちにはこの「他人への恐怖」は全く当てはまらないようです。こういった差別は過ちであると認識できています。生徒たちは,お互いの類似点と相違点を興味深く感じていました。今回最も重要だったことは,彼らの中でお互いへの敬意と好奇心が広まったことです。
武田では2020年度が始まり,ヘイズ高校が2019年度を終えるこのタイミングで,生徒たちはエッセイを交換ことになっています。双方の学校で将来の個人留学や相互訪問の招待の見通しもできました。武田高校とヘイズ高校は心温まる関係を維持しています。このような素晴らしい若者たちに出会えたことに感謝し,誇りに思います。オンラインによる仮想コラボレーションは大成功でした。