2025年4月25日(金)
定期的の交流しているガザ出身の3人の学生と彼らの先生とオンライン交流を行いました。彼らとの交流は2023年10月6日にさかのぼります。(その日のHP記事)その翌日以降、彼らは故郷ガザに一度も帰れておらず、Jenan(ジェナン)、Fadi(ファディ)とSusan(スザン)先生はヨルダンで、Lama(ラマ)はリビアで難民生活を送っています。
本日はポーランドの学校、英数学館高校、如水館高校、そして山口県の誠英高校も参加してくれました。
交流の前半では、3人のガザの若者たちが簡単なアラビア語を教えてくれました。
「私は◯◯です」「お名前は?」「こんにちは」など、日常で使える基本的な表現を、ネイティブの発音に続いて何度も練習し、楽しく言葉を学びました。
続いて、国連が定義する30の基本的人権に基づきながら、アラビア語の表現とともにガザ地区における人権の現状について話してくれました。
いくつかの例を紹介します。
・自由と平等(Free and Equal)= アラビア語:Alhuryah Wa Almosawa
ガザでは、生まれながらにして自由がなく、あらゆる場面で不平等が存在していると彼らは訴えました。
・生きる権利(Right to Life)= アラビア語:Al Haya
ガザの人々は、十分な食糧や安全な水を手にすることができず、生命を守る権利が奪われていると語りました。多くの知人や家族が命を落としており、生きることそのものが脅かされている現実に胸が痛みました。
・移動の自由(Freedom of Movement)= アラビア語:Al Tanaqul
ガザ地区は「天井のない監獄」とも呼ばれ、地区外への自由な移動すら許されていない状況が続いているとのことでした。
この交流を通して、私たちは言葉だけでなく、その背後にある切実な現実にも触れることができました。
以下に生徒の感想を載せます。
・「今回特に印象的だったのは、私たち日本人をはじめ、世界の多くの人々にとって『当然のもの』と思われている基本的人権が、ある地域では奪われているという現実でした。
・「Jenanさんが幼い弟に『何が欲しいか』と尋ねたところ、返ってきたのは『ゲーム機』ではなく、『きれいな水と十分な食事』という答えだったという話を聞き、胸が締め付けられる思いがしました。私たちが当たり前に通っている学校生活を、もっと大切にし、一日一日を一生懸命取り組まなければならないと強く感じました。」
そして受講者の一人が「私たちにできることは何ですか?」という質問に対して、「今日のように、私たちガザの人々に関心を持ち続けてくれて、ガザのことをあなたの友人や家族と話してほしいです。」という答えが印象的でした。我々インターアクト部はこれからも交流を続け、出来る範囲で停戦と平和を発信していきます。